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zoom RSS 江戸川乱歩の美女シリーズ・1

<<   作成日時 : 2009/12/24 13:23   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

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何というか、重なってた仕事の山は越え
フニャッとしてたら、もう年末でした。
なかなか怖いです。
まだやり残したこといっぱいあるんですが。

仕事で、話とかを考えてるときはアレなんだけど
ペン入れなどの最中は
大概、いろんなラジオ・テレビやビデオを流しっぱなしにして
聞きながらやってるわけで
今回は「天知茂主演・江戸川乱歩の美女シリーズ」をずっと流してました。

最初の頃は「また似たような展開だなぁ」とか
軽い気持ちで聞いてたんだが
乱歩の魅力か天知茂の魅力か、途中からグイグイと前のめりとなり
手持ちにないヤツは、近所のレンタル屋で借りてきてまでして
結果、現在25作中18本ぐらい見たところです。

まぁ、せっかくなので誰も求めてないような気もしますが
順番に感想でも書いてみようと思います。


☆第1作 氷柱の美女(原作「吸血鬼」)

記念すべき、美女シリーズ1発目なんですが
見ててまず思うのは、美女を襲う怪人・吸血鬼のビジュアルが
とにかく怖すぎないか!ということです。
一応、硫酸を浴び顔面が焼けただれたという理由があるんだが
警察も美女も、はたまた演出も完全に怪物という扱いで
少々気の毒ではあるんですが
そんな怪物が裸にひん剥かれた美女(吹き替え)にのしかかるトコなど
正直ちょっと気分が悪くなって見てられない感じです。

まぁでも今のドラマに比べると
何というか、こっちのほうが健全だよなぁとも思ってしまいます。

内容は上のような展開で
後のこのシリーズと比べても陰惨過多気味で
何となくスカッとしないなぁと思ったら
荒井注扮する浪越警部が出てませんでした。
乱歩的エログロ世界とお茶の間を繋ぐ糸は
荒井注だったんだ、と痛感した次第です。

あと、この回のみ小林(少年でない)役を大和田獏がやっています。
大和田獏はこの後、近藤正臣の「神津恭介シリーズ」にて
神津の相棒・松下役に出世します。


☆第2作 浴室の美女(原作「魔術師」)

数字による殺人予告、獄門舟。明智誘拐、脱出。
積年の禍根を芝居によって完全再現
そして標的の家族へプライベート上映会、その後水攻め…などなど
原作のエピソードが無駄なく詰め込まれていて
何かすごい得した気分でした。
しかしここまで原作通りなら、ナチュラルボーン・マーダーキッズの
あの子も出てほしかったトコだけど、まぁ仕方なかったんだろうか。

乱歩作品に出てくる怪人というのは、大概上記のような
現実離れした奇特な行為を繰り返すわけで
なかなかその辺がドラマ化すると
必ずといっていいほど珍映像になってしまうもんなんだが
今回の怪人・魔術師は西村晃が演じてることで
何かすごい血肉が与えられてるというか生き生きとしている。
有名な、様々な仮面が飾られてるなか
ピエロのメイクをした魔術師の顔が1人混じってる、というシーンも
西村晃なら、そんなコトもやるだろうなぁと
思わさせてくれるからスゴイところです。

そういえば昔、「知ってるつもり」か何かで
中学時代の西村晃が、自宅の玄関先で
陽気にパントマイムをやってる8ミリ映像を見たことあるんですが
あの映像、誰か持ってないでしょうか?

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あと、原作では悲劇のヒロインを演ずる・文代なんだが
このシリーズではもうすでに明智の助手をやってるので
これといった活躍もせず、少々気の毒だなぁと思ってしまいます。


☆第3作 死刑台の美女(原作「悪魔の紋章」)

奇怪なる三重渦巻きの指紋を持つ殺人鬼を追う明智小五郎。
明智と共に犯人を追うインテリ犯罪研究家として
伊吹吾郎(眼鏡付)が登場。
伊吹吾郎がインテリの学者役?という気分だったんだが
そのあまりに堂々たる押しに後半、何となく納得せざるえなくなった。
この手の荒唐無稽なドラマは
先程の西村晃のような巧者じゃあない限り、技というよりも
いかに真顔で演じきるかが大事なトコと思うのですが
その点、伊吹吾郎は抜群だ。迷いがない。

終盤、犯人宅の秘密の処刑場にて
明智の助手の文代と、何故か良家のお嬢役のかたせ梨乃が
片や八つ裂き刑、片やギロチン刑という
えらく凄惨な目に合いかけるんだが
その光景を犯人が黒眼鏡、カツラ、マスク、ハンチングの
完全変装ルックに身を包みカンラカラ眺めている最中、玄関に突如来客が。
慌てて普段の服装に着替え、応対を済ませ
そしてまたまた変装ルックに身を包んでから
処刑場へ向かって、ふたたびカンラカラと…。
犯人もなかなかたいへんだなぁと思ってしまいます。
来客が荒井注だけにコントのようだった。


☆第4作 白い人魚の美女(原作「緑衣の鬼」)

不気味な緑色の怪人に狙われる今回の美女は
あばずれビューティー・夏純子。
しかし前半、緑衣の怪人に怯え震える夏ばかりで
いまいちピンと来なかったんだが
後半、突如あばずれに豹変。
やはり夏はこれでないと、と思ってしまう。
こちらの期待をはぐらかすと見せかけて、ラストに最大限に応える
監督・井上梅次の職人芸に脱帽する次第だ。

途中、部屋中の壁が全て緑色に塗りたくられ
その壁にやたらめったら夏の写真が貼られているという
全く持って判りやすい容疑者の部屋が登場するのだが
夏純子ファンの自分としては、正直全然住めるなぁという感じです。

あと、この時点で荒井注演じる浪越警部の
「うーん、臭う。臭うなぁ!」というどうでもいいセリフが
映画版金田一の加藤武の「よし、わかった!」と同じく
毎回恒例のフレーズだったことにようやく気付きました。
…もっと他になかったんだろうか。


☆第5作 黒水仙の美女(原作「暗黒星」)

いつもにまして気持ち悪いイラストから始まる今作。
芸術家・岡田英次の個展をふと訪れたコトによって
明智は事件に巻き込まれてしまうんだが
ふと訪れたその個展のタイトル名は「呪」。
…絶対行きたくない個展です。

夜な夜な現れ、文字通りピョンピョンはね回る悪魔に悩まされ
その悪魔はこの一家の中に?という謎が今作の肝で
その怪しい家族が岡田英次、ジュディオング、北公次…と豪華な配役。
しかしだ。
その家に住み込む地味な家政婦という役柄が、もっと豪華な配役!
というのはいかがなモノだったんだろうか。
何かいろいろ話が進まぬ内から判ってくるのだが…。

終盤、物語は原作と違う方向に流れ
意外!…でもなかった犯人と
そのピョンピョンはね回る謎が明かされるわけだけど
何というか、突然話の流れが
「砂の器」と「サンセット大通り」を足して2で割ったのような怒濤の展開に!
そして、この美女シリーズ
今までにも、この後にもなかったようなラストを迎えてしまう。

正直、ちょっと泣きかけました。
まさかこのシリーズで泣きかけるとは我ながら驚きです。
年でしょうか。


第6作 妖精の美女(原作「黄金仮面」)

原作では後半まで黄金仮面の正体は明かされないのだが
この天知茂版ではサブタイトルで
「明智小五郎対怪盗ルパン」とあっさり表記。
しかし原作とは時代設定が違うためか
黄金仮面はルパン本人ではなく
「ルパン2世と呼ばれるロベールという怪盗」という
何かどうでもいいけど、ややこしいなぁ!という事になってます。

そしてそのルパン役は
第3作の名演を買われたのかふたたび伊吹吾郎!
フランスの怪盗紳士という難しい役をノーカツラ・ノーメイク
普段の角刈りで堂々と演じきっているのが素晴らしいです。
もちろん普段通りのビジュアルだからといって
全然役作りしてないわけではなく
初登場シーンでは「オー、コンニチワ」とかカタコト口調で頑張ってました。
まぁ5分ぐらい経ったら、もう普通に喋ってましたが。

そんな伊吹吾郎はラスト、美女と共にロープウェイに乗って逃げていく。
しかし途中、明智に電源を切られロープウェイは停車。
しかし伊吹も負けてはいない。部下の操るヘリコプターから降ろされた
縄ばしごに掴まり、高笑いと共に去っていくのであった…。

まぁ、文で書くと颯爽としているように感じるんだが
微妙に届かない場所に降ろされ、ふらふら揺れる縄ばしごを
必死でたぐり寄せ、掴みよじ登る一連の作業が
えらくまごまごしていて、しかも異常に長い。
さらにルパンが伊吹吾郎、さらわれた美女が由美かおるなもんで
単に水戸黄門ロケの合間、珍トラブルに巻き込まれた風にも見えてしまう。
ルパンたるモノ、もっと華麗にやってほしかったです。

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…長くなってしまったんで、とりあえず6作まで。
続きはまた書こうと思います。

しかしこの作業、何か意味あるんだろうか。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

その後、書いたヤツです。

江戸川乱歩の美女シリーズ・2(第7作〜第12作)
http://gakuboukun.at.webry.info/200912/article_3.html
江戸川乱歩の美女シリーズ・3(第13作〜第15作)
http://gakuboukun.at.webry.info/201108/article_1.html
江戸川乱歩の美女シリーズ・4(第16作〜第19作)
http://gakuboukun.at.webry.info/201209/article_1.html



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