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zoom RSS 山田風太郎と岡本喜八

<<   作成日時 : 2011/09/09 09:22   >>

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先日、図書館に行くと
「列外の奇才 山田風太郎」、という山風について
色んな人が語る本があって
何かこんなの、また出てるなぁ…とパラパラ眺めてたんですが
巻末に、岡本喜八が撮るはずだったが
亡くなってしまったため、幻となってしまった映画
『幻橙辻馬車』のシナリオが載っていて
あわてて、借りてきました。

いやぁ、コレ読めるとは思ってなかったんで
本と嬉しいなぁ!
サンクス、角川書店!

んで、読んだ感想なんですが
やはり原作の怒濤さに比べると、やや簡素に筋を追った感じの
コンパクトさは否めないんですが
シナリオを読むだけで、喜八のリズミカルなカット割りが浮かんで
やはり両者のファンとしては
何にしても、ただただ観たかったなぁ、と思ってしまいます。
配役は、主人公の干潟干兵衛が仲代達矢で
敵役の柿ノ木義康が緒形拳と決まってたそうなんですが
(両者とも、原作に比べるとえらく爺だなぁ…)
他の配役とか誰を考えてたんだろうか、など思わず考えてしまいます。
三遊亭円朝役、砂塚秀夫だったんじゃないかなぁ…コレ。

原作にも随所に紛れてるんですが
シナリオではギャグもいろいろ散りばめられていて
確か、原作では最初の方しか出てなかった
三遊亭円朝、円太郎がほぼ全騒動に巻き込まれていたり
爆裂弾を着火させようとする来島恒樹が
喘息のため、マッチをすっても自身で全部消してしまうトコなど
シナリオを読んでるだけでも目茶目茶面白かったです。
実際の来島恒樹は、大隈重信の馬車に爆裂弾を投げ
重傷を負わせたその場で自害してるんですが
そういった人物を、こういったキャラにしてしまうのは楽しいだろうなぁ。

しかしコレ、面白そうだというのは前提なんですが
そのまま完成してたら、ちょっとだったなぁ…というトコが
やはりと云うか、多分にありまして
そういうことは、まぁ致し方ないのかもしんないんですけど
さすがに、マジですか喜八さん!と思ってしまったのが
原作での終章である
赤井景韶の件から加波山事件に向かう
これ以外に考えられないだろう、という美しすぎるラストシーンが
ごっそり無くなってしまってた事でして
その代わりに、何か取って付けたような
家族の絆みたいな話でシナリオは締められていて
正直コレ、劇場で観てたらキツいなぁ…と思ってしまいました。

山田風太郎と岡本喜八は、それぞれの作品から
戦中派の心情、みたいなことをよく語られたりするけど
何か、こういうトコに決定的な違いが出てるなぁ、とか考えてしまいます。

何の本か、それともインタビューだったか
ちょっと忘れてしまったんだが
岡本喜八の『赤毛』のクライマックスで
偽官軍として処刑される三船敏郎を目の当たりにした民衆たちが
(精神的な抵抗として)ええじゃないかを踊り狂うという
シーンがあったんですが(…完全にネタバレで申し訳ないです)
それに対し、山田風太郎が述べた感想が
「(権力側である三船の死で)民衆はあんなことしない」、といった
言葉だったのが、すげえなぁ!と、心に残った思い出があります。

今回の作品が映画化され、もし山風が生きてたら
はたしてどんな感想を云っていたんだろうか…
と考えるに、ちょっとドキドキしてしまいます。
まぁでも、『幻橙辻馬車』は大昔に
舞台にもなったことがあるし、そういった感想などは
あんまり話さないのかも知れませんが。


あと、この本には
岡本喜八が『幻橙辻馬車』の前に、映像化を考えていた
山風のエッセイが原作の『死言状』のシナリオも載っていて
自分はこんな企画が考えられてたことも知らなかったもんで
これにも、かなりビックリしました。

もしコレが撮られていたとしたら、『江分利満氏の優雅な生活』とか
ATGで撮ってたみたいな作品になってたんだろうか。
シナリオを読む限り、爺満載、という感じなんだけど
『近頃なぜかチャールストン』の頃と違って
喜八映画の常連爺俳優が、かなり鬼籍に入ってしまった中で
一体どんなメンバーをイメージしてたんだろうか。
何か、一番そこに興味が沸いてしまいました。
まぁ、寺田農は確実だと思いますが…。

そういえば寺田農は最近、再婚したそうで
おめでとうございます、農!


…何か、もっと山風と喜八について
いろいろ書き散らしたいなぁ、と思ってたんですが
相変わらず長くなりましたし
テレビを付けたら、今まさに「花まるマーケット」のゲストで
ショーケンが出てきましたもんで
何故か寺田農を祝って、急遽、辞めときます

あと図書館で借りた本で、もう一冊面白かったのがあったんですが
また、書きます。




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